結局は山口に落ち着く

私の両親は私が幼少の頃に離婚していて、父に育てられました。私が高校生の頃、男手ひとつで働きながら育ててくれた父を見て、高校を卒業したらすぐに働いて少しでも父を楽にしてあげたいと思っていたのですが、高校を卒業したらすぐに就職したいという私に対して父は大学へ進学するように言いました。「大学生活で学べることはたくさんあるし、急いで仕事に就かなくてもいずれ仕事をしていかなくてはならないから」というのが父の考えでしたが悩んだ結果、大学ではなく看護専門学校に進学することに決めました。選んだ理由は大学よりは一年少ないですし、看護師の仕事はとても安定しているからです。

この進路を決めたのは、金銭面と精神面で余裕のある頃でした。卒業後の進路や自宅からの通学を考慮して受験する学校を絞っていたのですが、迷っている頃に一人暮らしをしている祖母が突然倒れてしまいました。近くに身寄りがいないので、父が祖母の住む山口県に面倒を見に行くことに決めたのです。「受験前の大変な時期に本当に申し訳ない」と言っていたのですが、大切な祖母のためですから仕方がありません。私だけが残るというわけにはいかず、とりあえず受験する学校は山口県で探し直しでしたが、高校を卒業するまでは一人で家に残って生活をしていました。
当時、山口県に引っ越さなくてはいけない私にとって一番辛かったことは、高校に入学してすぐに付き合いだした彼氏と離ればなれになってしまうことでした。看護学校を卒業して看護師として働くことができるようになったら、彼が住む大分に行くつもりでいましたが、結局のところ別れることになり、現在は祖母と父がいる山口県で働いています。いろんな県の看護師の求人情報なども合わせてチェックしていたのですが、転職や就職先を探すにはあまり心配はいらなさそうです。